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先生、好きです。【R18】

第3章 どっちも・・・


颯太side

「颯太が昔、火で蝶を作って羽ばたかせた事あっただろ?」

「あーあったな。」

「俺、あの時すごく感動してさ。こんなに綺麗な物があるんだって。そしたら、颯太の歌声聴いて、あぁ、この人の声も綺麗なんだって。じゃあ、きっと心も綺麗なんだろうなって思ってたら、お前の事すぐに好きになった。本当に心も綺麗で、可愛くて・・・」

「恥ずかしいからやめてくれ////」

「本当・・・可愛いな。」

「うっ・・・////」

「ぷっ!顔真っ赤!(笑)」

仕方ないだろ・・・
そんな顔で可愛いとか言われたら・・・
俺がイケメンに弱いこと知ってて言ってんだろうけど・・・

「・・・今じゃ、もう火は出せないのか。普通の人間になったんだよな。」

「・・・うん。」

「颯太。ちょっと我儘聞いてくれないか?」

「・・・今まで我儘しか聞いたことねぇよな?」

「そうかも・・・手、貸して?」

「?」

俺は座り直し、宏に手を差し出す。
宏は優しく手を取る。

「目、瞑って?」

「え?何すんだよ?」

ちょっと怖いんだけど・・・

「いいから。」

「・・・はぁ。」

まぁ、いいや。
特に何も無いだろうし・・・

・・・あれ?
何この感じ・・・体が軽い。
宏の手はまだ俺を握っている。

「・・・いいよ。目開けて。」

「ん・・・っ!?えぇぇぇ!?わぁ!?」

う、浮いてるぅ!?
すごい・・・
高い・・・

「ちゃんと握ってて。落ちちゃうから。」

「俺・・・空飛んでる・・・」

「うん。」

「お前の能力、すごいな。」

「・・・これできるようになったの最近。まだ俺一人分がギリギリだった。」

「っ!お前・・・能力高めてるのか?」

「うん・・・颯太に1番に見せたくて・・・颯太とこうやって一緒に」

「ふざけんな!!そんな事したら身が持たねぇぞ!?」

「っ!何言って・・・」

「人間の体って事には変わりねぇんだ!そんな事したら死ぬぞ!」

「ちょっ!落ち着け!落ちる!」

「俺はお前の事が心配で言って・・・っ!!」

「あっ!颯太!!」

やばい・・・
落ちてる。
このままじゃ屋上に・・・
宏が一生懸命手を伸ばして掴もうとしているのがスローモーションに見えた。
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