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先生、好きです。【R18】

第8章 大切な人だから


晃side

「颯太さん!どういうことですか!?」

式が終わってすぐ、颯太さんを人気のない校舎裏に呼び問い質す。
式が終わるまで抑えていた。
勿論、その時の飯塚の顔も驚いて目が点になっていた。

「ごめん。実は前から辞めることは校長に話してたんだ。他の人には誰にも言わないで下さいってお願いしてた。」

「どうして・・・」

「だってお前止めるだろ。」

そんなの当たり前だ。
だってせっかく同じ職業目指してここまでやっと来たのに。
それなのに・・・

「けど、安心しろよ。」

「は?安心なんて出来ませんよ!これからどうするつもりなんですか?!」

「このまま教師続けてたら、どうせいずれは異動になる。そうなればお前とも離れる事になる。」

「そうですけど・・・」

「だからさ、お前の元から離れなくていい様に教師やめて、異動しなくていい仕事に就こうって思ってよ。」

「え・・・だから・・・」

「そうだよ。それに、前からちょっと誘われてた仕事があって。塾講師。それだとお前と離れなくて済むだろ?」

「っ!」

そこまで考えてたのか。
何勝手に突っ走ってんだよ、俺。

「・・・それから、新しく家まで契約した。」

そう言って鍵を俺に渡してきた。

「っ!これって・・・もしかして・・・」

「そのもしかしてだよ。」

颯太さんはそのまま背を向け職員室へと戻ろうとしていた。
それを後ろから抱き着いて止めた。

「颯太さん・・・俺嬉しいです。今日にでも荷物まとめて家に行きます。待ってて下さい。」

「その前に、今の家の事も片付けないとだけどな。」

「待ちきれません!」

「ちゃんとしないとダメだ。」

嬉しい。
本当に。
これから先一緒にいられるんだ。
玄関を開ければ颯太さんが家にいるんだ。
隣でおやすみと、おはようを言えるんだ。

「晃、ここ学校だ。離れろよ。」

「あ、すみません・・・」

「・・・ま、これからは気にせずにイチャイチャできるけどな。」

「颯太さん・・・」

「けど、今日までは家まで禁止だ!じゃあ、戻るぞ?」

「はい!」
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