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先生、好きです。【R18】

第8章 大切な人だから


颯太side

目が覚めた俺は、次の日に退院する事が出来た。
宏は既に病院には居らず、先に帰っていた。

「颯太さん、もうどこも辛い所とかありませんか?」

「大丈夫だよ。・・・晃、本当に申し訳なかった。俺、自分の気持ちのまま動いて・・・まだお前の事何処かで好きだって事も気づいてたのに・・・」

家までの帰り道、車の中で話していた。

「気にしてませんよ。だって今はこうやって、俺の傍に居てくれてるじゃないですか。」

そう言って、手を握ってくれる。
暖かい。
やっぱり、あの時の晃と変わらないな。

「颯太さん。少し寄り道してもいいですか?」

「あぁ。」

晃は街から少し離れ、高台へと車を走らせた。
少し登ると人気のない公園が見えてきた。
夕方だから、子供達が丁度帰った後かもしれない。

2人で車を降り、高台から街を眺める。

「こんな所あったんだな。・・・高ぇ・・・」

「颯太さん。実は目覚めた時に1番に言おうって決めてたんですけど、颯太さんが俺の名前を呼んでくれた時、あまりにも嬉しくて・・・だから、今言わせてください。」

「・・・はい////」

少し照れくさくなってつい敬語になってしまった。

「颯太さん、好きです。ずっと一緒にいたいです。もう、昔みたいに貴方を傷付けないと約束します。これから先も貴方の傍で支えさせてください。」

「・・・もし、また昔みたいになったら?」

「そ、その時は・・・えっと・・・は、腹切ります!」

「何時代だよ。・・・そんな事しなくていいよ。お前、自分でちゃんと気づいてるだろうし。伊藤と宏を能力使わずに止めようとしてくれただろ?だからもう、信じてるよ。」

もう昔の晃とは違う。
俺たちは大人になったんだ。

「晃・・・これからもよろしくな。」

「・・・はい!」

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