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先生、好きです。【R18】

第8章 大切な人だから


晃side

「なんだっ・・・これっ・・・」

この能力・・・

「飯塚!」

壁に体を預けて目を光らせていた。

「お前っ・・・その体で・・・」

「ひろっ・・・お前なにやってんだ・・・」

「・・・もう忘れられたくない・・・また一緒に遊びに行きたい・・・また・・・颯太にしっかりしろって怒られたい・・・だから・・・」

飯塚は意識が朦朧となりながら能力を発動させ続けた。

「もうやめてくれ・・・ひろ・・・わかったから・・・もうそれ以上・・・」

颯太さんが必死に声をかけるが飯塚は全く聞く耳を持たない。

「飯塚くん・・・こんな事で僕は止められないよ・・・」

「分かってるよ・・・だから・・・」

飯塚は伊藤に向けていた手をグッと握りしめた。
その瞬間、伊藤が苦しみ出した。

「うっ・・・息が・・・」

「何が起こってるんだ?」

「伊藤の周りから・・・酸素を無くした・・・」

そんなことも出来るのか・・・
けど、そんなことしたら・・・

「あっ・・・かはっ・・・」

飯塚が膝から崩れ落ち、吐血した。
それでも能力は解かない。

「へへ・・・マジでそろそろやばいかも・・・もう颯太がどこにいるかもわかんないや・・・」

不敵な笑みを浮かべそう呟く。
飯塚の目は既に光が宿ってなかった。

「それでも・・・僕は・・・やめない・・・から・・・」

伊藤も負けじと耐える。
だが、体は嘘をつけない。
伊藤の体は痙攣し始めた。
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