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【ヒロアカ長編】番外編

第2章 【Dtm】Baby



「そういや、小さいは俺に触れても個性暴走しなかったな」
「むしろ触りまくってたよね……ごめんね。他の知らない男の人はすごく怖かったけど、なんか轟くんは大丈夫だったの。お父さんやお兄ちゃんみたいに“すき”って感じで安心できて……なんでだろね」

は首を傾げて僅かに微笑みを浮かべる。俺が妹や子のように思ってたのと同じくも似たような感情を持っていたのか。
元に戻った今はどうなのか少し試してみたくなったが、情緒が安定しないうちはやめておこうと思いとどまる。

「早く戻って安心した」
「ほんとよかったよーこれ以上黒歴史増やさなくて済んだ……あの、今日の事、誰にも言わないでね」
「なんでだ?」
「恥ずかしいでしょ、我儘言ったり、だ、抱きついたり……ひ、膝で……とにかく!絶対みんなに弄られるから!」

思い出して赤面するに念を押され、半ば強制的にクラスの奴らには秘密にすると約束させられた。

「小さい、可愛かったけどな」
「子供好きなの?」
「……わからねぇ」

ガチャ、と玄関から鍵を開ける音がしてすぐにの母がやってきた。そしてさっきのと同じように謝罪を述べて深々と頭を下げるから、おお、さすが母娘だ、と変に感心してしまった。

「轟くんがを見ててくれて本当に助かったわ。ありがとうね。お詫びにと言っても大したものじゃないんだけど、うちでお夕飯いかが?」
「いえ、姉が作って待ってるので。気持ちだけで。それじゃあ、また」
「あの、轟くんいなかったら私大変な事になってたと思う。一緒にいてくれてありがとう。気をつけてね!」

花が咲いたように笑顔を浮かべた。やっぱりは笑ってた方がいいと心の内で呟いて挨拶もそこそこに彼女の家を後にした。


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