第11章 S級任務の帰り道
「そうと分かれば、
カカシが待っているんだ。帰るぞ!」
ガイは腰を上げて、身体についた汚れを払っている。
「ふふ、そうかも…ふふふっ。
今日は里一番のビックニュースになるわね。里中大騒ぎになるはずよ。」
堪えきれず、吹き出し笑いをしている紅も腰を上げた。
「仕方ない…、じゃあ行くか!待ってるんだからな。急いでやらないとアイツが可哀想だ。」
アスマも納得したように立った。
「いや、待ってよ!いないかもしれないよ?ねえって!」
皆を追いかけて言えば、
ガイが、前を向き走りながら、
答えた。
「、大丈夫だ。アイツは絶対いるから、心配するな。」
ガイの言葉に、
何も言い返せず、
黙って後ろをついていった。
「そういえば…ねえ!アスマも紅も気づいてたの?スケアさんの事。」
私は、スケアさんの事をどうして聞いてこないのか、気になっていた。
聞いてこないってことは、
もう分かっていると思っていた。
「あー、俺らは気づかなかったな。ガイだけは分かったらしいんだよ…まったく…野生の勘だな。」
「本当よねー
ガイだけよ、分かるのは。」
「ふふふ、アイツは永遠のライバルだからな!ほら、、おいていくぞ!」
ガイの合図で
私たちは里の帰路を急いだ。
皆、確信してたけれど、
私は待ってくれてるか、
分からなかった。
待っていなくても
彼に会いにいこうと
決めていた。
カカシと
いっぱい…話したい。
いっぱい、知りたい。
カカシに……早く会いたい