第10章 もう一度
まさかガイに励まされるとは…
唖然としている。
"役者は揃っているんだ"
「何、カッコいい事言ってるんだか…」
思わず笑って呟いていた。
まだ窓から外をボーっとみていれば、遠くで第七班が目に入った。
スケアさんとナルトとサスケ君とサクラがいた。
又飽きもせずに、カカシの素顔写真を撮ろうと頑張っている。
今度は団子を食べるところを狙っているようだ。
(スケアさん………)
ドクンと胸が熱くなった。
だけど、一度カカシを見ているからだろう。
スケアさんに変装したカカシに
見える。
今はカカシに避けられている事の方が
実は辛く感じている。
「全然、笑ってくれてない…」
あの時から、カカシが目尻を下げて笑ってくれていない事に、今気がついた。
口布をしていても、笑ったら分かるし、嫌な顔をすれば分かった。
カカシが私の一番近くでいてくれていた。
そばにいてくれていた。
カカシに笑ってほしい。
私に笑いかけてほしい。
これが恋か分からない。
でも、カカシには笑っていてほしい。悲しい顔をして欲しくない。
それだけは分かる。
私は、アカデミーから飛び出していた。