第6章 映画館へデート
夕方、待機が終わり、アカデミーから外に駆け足で出ると、スケアさんの後ろ姿を見つけた。
「スケアさん!」
急いで駆け寄ると、
スケアさんが少し驚いたように、
此方を振り返った。
「さん、早いね。びっくりしました。走ってきました?」
「はい、スケアさんに早く会いたかったので。」
少し息を整えて、ニッコリ笑った。スケアさんが少し固まっている。
(しまった、失敗…
ド直球投げてしまった。)
「…って呼んでいい?そっちの方が呼びやすいから。」
スケアさんが、急に顔を近づけてきて、そんな言葉をかけてくる。
我慢なんか出来ずに、
一気に顔が熱く感じた。
多分、赤面しているはずだ。
「も、もちろんです。スケアさん……」
その様子をスケアさんはまた笑ってる。
辞めて欲しいけど辞めて欲しくない…
(笑ったら本当に魅力三割増です。)