第8章 truth
『行かなきゃ…』
…ルキアが危ない
既に処刑の為の術式が始まっていた
『時間が無い…』
私は瞬歩を使い、急いで双極へ向かう
『間に合って…!!』
「さよなら」
ルキアの声が聞こえた
『ダメ…っ!』
「よう」
双極の矛である燬鷇王が止められた
「莫迦者!!何故また来たのだ!!!」
燬鷇王を止めたのは一護だった
その場にいた隊長たちがざわつく
そして燬鷇王が二度目の攻撃をしようとした時だった
浮竹と京楽が燬鷇王を止める
それと同時に一護が双極の磔架を破壊した
「…助けるなとか、帰れとか…ゴチャゴチャうるせーんだよテメーは。言ったろ、テメーの意見は全部却下だってよ。二度目だな…今度こそだ。
助けに来たぜ、ルキア」
破壊された磔架の上にいる一護はルキアを抱えていた
「…礼など…言わぬぞ……莫迦者…」
そう言ったルキアは泣いていた
「…ああ」
下にいる隊長たちが騒ぎ始める
急に聞こえ出すのは何名かが倒される音
それに気付いた一護はルキアを投げた
『投げた…?』
「恋次!受け取れっ!!!」
「きゃあああああああああ」
「馬鹿野郎ー!!!!」
そして恋次はルキアをギリギリキャッチした
「莫迦者!!一護、貴様あ!!!」
「落としたらどうすんだこの野郎!!!」
「連れてけ!!!テメーの仕事だ!死んでも放すなよ!!」
一護の言葉を聞いた恋次がルキアを抱えて走る
そこに立ちはだかる副隊長達を一護が倒す
その間をすり抜ける恋次
一護の前には白哉が立ちはだかっていた
『ありがとう…一護』
砕蜂は夜一と、元柳斎は京楽、浮竹と、一護は白哉と戦いを始めていた
そして、双極から全員が離れていく
『…必ず…ここに来るはず』
彼が…私の思った通りに動いてくれるのであれば
そして、目の前で急に砂が巻き上がる
「げほっ、げほっ…な…何だってんだ一体…
…何だ…?ここは…双極の丘…?」
「ようこそ、阿散井くん。朽木ルキアを置いて、退がり給え。
…それと、君を呼んだ覚えはないな、水無月さん?」
「蝶…!」
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逃がすのは…無理か
『恋次、ルキアを守りなさい。』