第17章 amusement…?
『28…29…30
よし、捕まえますか!』
「で、俺は蝶を追いかければいいのか?」
『そう!で、私が縛道しか使ってないかの審判をお願いね。』
「わかった。」
『じゃ、行くわよ』
私は義魂丸を飲んだ
もちろん、冬獅郎もだ
瞬歩は使わない
しばらく走り回っていると人の気配がした
まずは…そこに釘崎さんがいるわね
私は気配を消して釘崎さんに近付く
釘崎さんは私に気付いていないらしい
『縛道の一、塞!』
「なっ…!!」
『釘崎さん確保!』
「くっっそーー!!!!」
悔しそうに叫ぶ釘崎さん
『じゃ、次!』
私は再び冬獅郎と走り回る
気配を探り、虎杖くんを見つけた
『虎杖くん、みーつけ……?』
虎杖くんを捕まえようとした時だった
虎杖くんが一人でなにか話している
「いやだから知らねーって」
「使えん小僧だ。」
?もう一人いる?
『虎杖くん?』
そう声をかけると虎杖くんが振り向いた
虎杖くんの頬に目と口が………
『へ?』
「わーー!
これは、その」
「オマエか?死神を名乗っているのは」
『わあ、なんか喋ってる』
「……オマエが蝶か」
『!ええ、そうよ』
虎杖くんに混じってるってことはずっと話し聞いてた…?
それにしては死神かどうか聞くのも不思議よね
「紫葵、というヤツを知っているか」
『え……?』
なんで?なんで……紫葵の名前を…
「知っているようだな」
『紫葵を知っているの…?』
「知っている…と言ったら?」
私は深呼吸をする
この反応は知ってる反応だ
でも一体どこで?
『シキ、出てきなさい』
「ほーい……ってどこやここ」
シキが実体化する
「ケヒッ、久しいな紫葵」
「うわ、ほっぺたが喋……宿儺?」
『知り合いなの?』
「あ、まあ…随分昔にな、オレもこっちの世界来たことあるからな」
『「はぁ……!?」』
静かに聞いていた冬獅郎も思わず驚いたらしい
『どういうことよ、ってことは帰り方も……』
「あ、帰り方はわからんで。ただ…宿儺とは昔色々あったんや」