第2章 return
かすかに霊王が頷いた気がした
私達は霊王宮を出たあと、零番隊のメンバーと顔合わせをした
久しぶりに会ったけど…みんな個性的すぎる…
『これからよろしくお願いしますね。』
全員に挨拶を済ませ、これからの説明を受けると、羽織の紋様が零番隊のものに変わった
これからの私の役目は、尸魂界で護廷十三隊を支えながら調査などをするらしい
要するに雑用だ
ただ、隊長格が出るような任務には出してもらえることになっているらしい
って話をした後すぐに私は霊王宮から突き落とされた
麒麟寺天示郎に突き落とされたからパワハラ申請するかな…←
ギリギリのところで神無月の能力を発動させる
『危なかった…!』
着地したあと、ふと周りを見渡した
『?ここ何番隊…?』
隊舎の数字を見ると、十二と書かれていた
…浦原喜助のとこか
『ま、いいや。元柳斎のとこに戻ろ』
戻ろうとした時だった
「おりゃぁ!!!」
いきなり女の子が飛び蹴りしてきた
『わっ!?』
思わず避けた
女の子は綺麗に着地を決める
「お前何者や!!」
バリバリの関西弁の少し身長が低い女の子が話しかけてきた
腕章…って事は副隊長?
『えっと…水無月蝶って言うんですけど…』
「うちは猿柿ひよ里や!
よう覚えとき!
で、こんなところで何してんねん」
『え、いや…迷っちゃって?』
「……その羽織…」
どうやら羽織に気づいたようだ
「どっかの隊長か?」
『…隊長…ってのもちょっと違う…んだけど…』
「じゃあ何や?」
『えっと…零番隊、ってやつですね』
「曳舟隊長の…」
曳舟さん?あぁ、あの料理がうまかった…
『一応、同じ隊に所属してますね』
「……でていけ!
うちは零番隊は嫌いや!
曳舟隊長を奪った零番隊なんて大っ嫌いや!!!」
『…わかりました。迷い込んじゃってごめんなさい。
猿柿ひよ里さん、これからも頑張ってね。』
私はそれだけ言い残して十二番隊隊舎を後にした
「何やねん…」
「あ、いたいた。何してんスか、こんなところで」
「…零番隊のやつと話してた…」
「?零番隊…?
あぁ、水無月蝶サンの事っスか…」
「知っとるんか?」
「知ってるも何も、あの人、元一番隊隊長だったらしいっスよ?」