第6章 start
「すごーい!!あの店の地下にこんなでっかい空間があるなんて!
かっこいい!秘密基地みたい!!」
「そうか?」
「…す…素晴らしいリアクション…!このテッサイ、いたく感激いたしました…!」
何故かテッサイさんが泣いていた
井上って初対面の人と仲良くなるの上手いなあ…
「ハイハイ皆サーン!
こっちにちゅうもーく♡いきますよー♡」
浦原さんがそう言うと、どこからか柱が現れそれが枠を作る
「はいはーい、こっち向いてー。門の解説始めるっスよー」
浦原さんの説明によると、この門は尸魂界に行くためのもんだが、井上たちは魂魄に鎖がついてる
尸魂界に行くどころか、ほとんど移動も出来ねぇ
だから霊子変換機とやらでそのままの姿で魂魄として尸魂界へ入れるようにするらしいが
問題は時間
「我々が穿界門を開いて尸魂界へと繋いでいられる時間は…もって4分!
それを過ぎると門は閉じ、キミ達は現世と尸魂界の狭間である断界に永久に閉じ込められることになる!!」
要するに…前に進めってことだ
「案内役は儂がつとめよう…迷わず、恐れず、立ち止まらず、振り返らず、遺してゆくものたちに想いを馳せず…ただ、前に進むのみ。それが出来る奴だけついて来い」
そう言ったのは猫の夜一さんだった
「勝ちゃいいだけの話だろ!」
「…その通り!」
「用意はいいっスか?開くと同時に駆け込んでくださいね」
「わかった」
浦原さんとテッサイさんが穿界門をひらく
俺たちは断界に入り、全力で走った
途中、ハプニングもあったが井上の能力で何とか断界を抜けることができた
ガーベラ…?
断界を抜ける時に花が散っていた
俺達は着地に失敗するも、井上のおかげで無傷で済んだ
夜一さんは井上を叱っていた
ここが、尸魂界か…
そういや、蝶が浦原商店にいなかったな…
どこ行ったんだ?
あいつ、自分のことは秘密にしろとか言ってたな
とりあえず今はルキア救出のことを考えるだけだな…
そう決め、俺は夜一さんの言葉も聞かずに瀞霊廷に向かおうとしたが門に阻まれる
門番の兕丹坊を倒したものの…門を開いたところに立っていたのは、隊長格の一人だった