第6章 start
「……誰だ?」
「さ…三番隊隊長……市丸ギン…」
兕丹坊がそう言った
「あァ、こらあかん。」
そいつは兕丹坊の左腕を斬り落とした
「…あかんなぁ…門番は門開けるためにいてんのとちゃうやろ。」
兕丹坊は叫び声を上げるも、なおも門を支え続ける
「な…何だ!?今…今あいつ何をした!?」
「おー、片腕でも門を支えられんねや?サスガ、尸魂界一の豪傑。けどやっぱり、門番としたら失格や。」
「…オラは負げだんだ…負げた門番が門を開けるのは…あだり前のこどだべ!!」
兕丹坊がそう言った
「何を言うてんねや?わかってへんねんな。
負けた門番は門なんか開けへんよ。門番が負けるゆうのは…死ぬゆう意味やぞ」
それを聞いた俺は腹が立ち、死神に斬りかかった
だが、それも防がれる
「何てことしやがんだこの野郎!!!
…井上、兕丹坊の腕の治療たのむ。」
「あ…はっ…はい!」
「はっ、おもろい子やな。ボクが怖ないんか?」
「ぜんぜ…「コラー!!もう止せ一護!!ここはひとまず退くのじゃ!!」」
「…キミが黒崎一護か。」
急に名前を呼ばれる
「知ってんのか、俺のこと?」
「なんややっぱりそうかァ。ほんなら尚更…ここ通すわけにはいかんなあ。」
そう言いながら死神は俺たちから距離を取る
「射殺せ、神鎗」
急に死神の斬魄刀が伸びてきて、俺達は咄嗟に防ぐも、門の外に追いやられた
「バイバーイ♡」
門は閉じてしまった
それから俺達は夜一さんの知り合いだという志波空鶴の所へ向かい、瀞霊廷に張られている障壁を突き破る砲弾についての説明を受けた
地下練武場で霊力集中の練習をし、ついに、瀞霊廷に乗り込むことになった
最近知り合った岩鷲もついてくるらしい
空鶴さんが口上を詠唱し、俺達の入った砲弾が打ち上げられる
岩鷲がサポートしてくれたものの、霊圧が揃わず俺達はバラバラに飛ばされた
俺は岩鷲と、井上は石田と、チャド、夜一さんは一人だった
岩鷲のおかげで、俺は無傷で着地した
蝶side
私はあの後、自分の隊舎で待機していた
『…西門にギンが行ったわね』
恐らく、ギンは一護たちを殺さない
それがわかっていたから、私は西門に向かわなかった