第6章 start
「好きじゃねえし」
『ふーん…』
「同期だよ。霊術院の」
『あ、同期だったのね』
「出身も同じだけどな」
『ってことは、昔から知り合いだったのね』
「ああ。昔はよくルキアと水とか盗んだりしてたんだぜ?」
『仲良かったのね』
「それが…いつの間にか」
恋次は少し落ち込んでいるように見えた
『恋次、あなたはあなたの思うように動けばいいと思うわ。』
「え」
『私は自分の好きなようにするわよ?』
「それって…」
『ここまで送ってくれてありがとね。また来るわ』
「俺の…思うように…か」
それから私は十番隊に向かった
『やっほー。乱菊、冬獅郎』
「久しぶりね!!蝶!」
キャーと言いながら乱菊が抱きついてくる
「おい松本!!」
「何ですか隊長〜嫉妬してるんですか?」
「ンなわけねえだろ!」
『はは…あ、冬獅郎身長伸びた?』
「伸びた…か?」
「伸びてませんよー」
『伸びてるわよ。何センチか』
「っし」
少しだけガッツポーズを決めた冬獅郎だった
『あ、そうそう。ずっと言えてなかったんだけど…隊長就任おめでとう。冬獅郎』
冬獅郎が隊長に就任する時、めっちゃ忙しかったもんなー…
「ああ、ありがとな」
『でね、ひとつ聞きたいんだけど…』
「なんだ?」
『一心が戦った虚についての資料って残ってる…?』
「いや、もう残ってねぇ」
『そう…』
「どうしたのよ。…そんなこと聞いて…」
『いや、最近色んな資料調べてたら、何件かだけ無かったから』
「そう。」
「で、ここに来たのはそれだけじゃねーんだろ。
わざわざ休暇中に来てんだ」
『なんでもお見通しね、冬獅郎は』
「当たり前だ」
『冬獅郎はルキアの事、どう思う?』
「自分の立場…わかってて聞いてんだな」
『そうよ。安心して、周りには乱菊以外居ないでしょ』
「…あんた」
「極刑が決まってるが…一般隊士に双極まで使うとは思わなかったがな」
『そうね。あきらかに…おかしいわよね』
「で?お前は一体何を調べてる?」
『秘密よ、まだね。』
「そーかよ。…俺が総隊長に報告するとは思わなかったのか」
『思わないわよ。だって、冬獅郎にメリットは無いもの』