第6章 start
慌てながらルキアちゃんの涙を拭く
「すみ…ま…せ」
『いいのよ。辛いことを思い出させてごめんなさいね』
「いえ…」
ルキアちゃんが泣き止むのを待った
泣き止んだのを確認してから話す
『最初ね、ルキアちゃんが現世で虚にやられた時、何でこんなに強そうな子が…?って思ったの』
「それは…」
『一護とその家族を…守るためだったのね』
「…はい」
『それでね、ルキアちゃんが学校に転入してきた時も驚いたわ』
「あ、あれは…」
『一護に死神の力を取られてたなら仕方ないもんね』
ちょっと巻き込みすぎだけどね
『…現世は楽しかった?』
「!楽し…かったです」
『なら良かった。』
「あの…水無月殿は…どうして現世に?」
『休暇よ。なんなら今も休暇中!』
「休暇ですか?」
『そうよ。百年間ほぼ休み無かったから五年間有給取っちゃった!』
「ふふっ…そんなに取れるんですね」
『やっと笑ったね。そうだ、私の事蝶って呼んで?
敬語もなしでいい』
「ですが…」
『友達じゃない?』
「友達…!」
少しだけルキアちゃんの目が輝く
「な、ならば私の事もルキアと…」
『わかったわ。よろしくね、ルキア』
「はいっ…」
嬉しそうなルキアを見て、安心した
牢まで来る最中に恋次から聞いていた話ではかなり落ち込んでいたようだったけど…
少しでも元気になれたのなら
『ルキア、生きることを…諦めないで。』
「え?」
『諦めないでね。』
私たちが必ず助けるから
「蝶…」
『また、会いに来てもいい?』
「待ってても…いいのか?」
『もちろん。待ってて…この立場利用して会いに来るから!』
「職権乱用だな」
『こんな時しか役に立たないもの。
また来るわね』
私はルキアの牢を後にした
『恋次お待たせー。』
「いいっスよ。外まで送ります」
『敬語やめてって言ったのになぁ』
「…外まで送る」
『ありがと。』
「それで…その…ルキアは」
『ルキア?少し落ち込んでたけど…元気そうでよかったわ』
「ならいいや」
『恋次って…ルキアの事好きなの?』
「はああああ????」