第2章 return
「この場にいる隊長の中で、異議のあるものは?」
手を挙げたのは、四、八、十三番隊以外の隊長達だった
「…姿を消した者を信用しろと言われても困る。」
そう言い出したのは二番隊の隊長
名は…四楓院夜一
四大貴族の…
「そうっスね…実力もわからないですし…」
そう言ったのは浦原喜助。
私を連れてきた男
『……そこまで言われるのであれば…辞退させていただいても?』
わざとそう言った
「…なりません。…しかし、納得のいかない者がいるのなら…実力を見せていただかざるを得ないですな。」
『ハァ…元柳斎、狙ってたでしょう?
…でも、私は今は斬魄刀を持っていない。
明らかに不利だわ。』
ゴトリ…
目の前に私の斬魄刀が置かれた
「ここに、ございますぞ」
『…あぁ…そう…。
久しぶりね…神無月(かんなつき)。
逃げて…ごめんなさい。』
私がそう言うと、目の前にあった、ただの斬魄刀は姿を変えた
白い鞘に収まるのは柄は白いが刀身は透明な刀。
だが…キラキラと光を反射させる
全てを見通す刀
この場にいた隊長達が息を呑む
『では、異義のある方々…全員でかかってきてください。((ニコッ』
全員が集中し始める
『六、十、十一番隊の隊長達は辞退ですか?』
「中立とさせていただきます。」
そう答えたのは六番隊の隊長だった
『そう、なら構わないわ。さぁ、いつでもかかってきてくださいね?』
ビリビリと空気が震える
「起きろ、紅姫」
浦原喜助を筆頭に隊長達が始解し始める
「倒れろ、逆撫」
「奏ろ、金沙羅」
「打ち砕け、天狗丸」
「吹っ飛ばせ、断風」
『咲き誇れ、神無月』
ブワッ
様々な花の花弁が舞い始める
『爆ぜなさい。』
花弁全てが爆発し始める
「啼け、紅姫!」
浦原喜助が斬魄刀の能力を使い、五、二番隊の隊長は無傷だった
ぐにゃり…
急に視界が歪んだ
『…上下は逆ね』
「気付くん早いなぁ…でも流石に…まだ攻略は出来へんやろ?」
『さぁ、どうでしょう。
華を咲かせろ、神無月』
フワッ
真っ白な菊が周りに散らばる
『さぁ、この世界を破りなさい』
パリン…
「うわ、やられてもうた」
五番隊の隊長がそう言うと同時に逆さまの世界は破れた