第4章 beginning
『…わかったわ。もし、あなたでは無理そうなら…私も出るわ』
「藍染隊長を倒すのに…零番隊が動けるんかいな」
『独断で動くわよ。』
「そら、心強いなぁ」
『…無理はしないこと。危険だと思ったら引きなさい…』
この子は…きっと、藍染を倒すためなら何でもする
「…それは約束せーへん。危険やと思ったら助けてくれるんやろ?」
『!そうね…』
「そうそう、それと、ボクのことギンって呼んでや」
『へ?』
あまりに話が変わりすぎてびっくりした
「あと、蝶って呼んでもええ?」
『どうぞお好きに』
「じゃ、そろそろお開きにしよか」
ギンがそう言うと結界が解けた
「今からは敵同士や。よろしくな蝶」
ギンは隊舎の方へと帰って行った
…本気で、藍染を倒すのだろうか
『手を出すなって言われたら仕方ないか…』
私は四番隊隊舎へと向かう事にした
『烈〜いる?』
私がそう呼ぶと、慌てて隊士たちが飛んできて、私を客間に案内した
しばらくすると、烈が入ってきた
「お久しぶりです、蝶さん」
『久しぶりね』
「霊王宮での任務にあたっていたと聞きましたが…」
『今日からこっちでの仕事よ。また、よろしくね』
「こちらこそ、よろしくお願いします。
ところで、今日も挨拶回りですか?」
『そうよ?』
「そうであれば、五番隊隊長と九番隊隊長は任務で不在のはずです」
藍染と東仙が不在ってことか
『わかったわ。ありがとう、烈』
「いえ、またいらしてくださいね。」
烈は笑顔で送り出してくれた
四番隊隊舎を出る時にすれ違う隊士全員に頭を下げられた
…?なんでみんなこんなにビビってるのかな?
また今度聞こう。
「美人だったな!!」
「そうだな!!」
「けど、隊長が"手を出すんじゃありませんよ"って言うくらいだから…」
「まさか隊長の…?!」
「違いますよ」
「た、隊長!!」
「あの方は私の古くからの友人であり上司です。そんな方に無礼な態度をとることは許しません」
「「は、はいっ!」」
烈は隊士全員に言って聞かせたそうだ
水無月蝶には会うたびにちゃんと挨拶をすること。
無礼な態度を取らないこと…と