第4章 beginning
『ん……あれ…?神無月…?』
私が目を覚ますと、神無月の顔面が目の前にあった
「おはよ、蝶」
『私…』
「精神世界で寝落ちする子なんて初めて見た。
しっかり眠れた?」
ニッコリと笑う神無月
『ぐっすり…だったわ。』
そう返事してから気づく
『膝枕!?』
私は慌ててガバッと起きる
ガバッと起きたため、神無月の顎と私のおでこがぶつかる
『痛た…』
「痛った…勢い…よすぎ」
『ご、ごめん…』
「いいよ。それより蝶、もうそろそろ戻らなくて大丈夫?もうすぐ昼だよ」
『昼なら…』
「昨日の朝、君が精神世界に潜ってきて、今はその次の日の昼だからね?そのへん分かってる?」
一瞬、考えることをやめた
『……ご、っごめん!!一日以上膝枕って…』
「いや、それは別にいいんだけどさ、真名呼和尚が待ってるんじゃ…」
『ハッ…!やばい、急いで行かなきゃ!!』
「だよね?」
『うん、ありがとうね神無月。また来る!』
「また来るの?!行ってらっしゃい」
私は精神世界から戻ると直ぐに真名呼和尚の元へ向かった
『心配をおかけしました…』
「落ち着いたか」
『ええ。それで…下はどうなった?』
「握菱鉄裁は禁術行使の罪により第三地下監獄"衆合"に投獄、十二番隊隊長 浦原喜助は禁忌事象研究及び行使・儕輩欺瞞重致傷の罪により霊力全剥奪の上、現世に永久追放とされた。
実験の犠牲になった者たちは…虚として処理される」
『そん…な』
「だが、途中で乱入者が現れ…浦原喜助、握菱鉄裁、平子真子、猿柿ひよ里、鳳橋楼十郎、愛川羅武、六車拳西、久南白、矢胴丸リサ、有昭田鉢玄、そして、四楓院夜一が姿を消した。
霊圧も捕えられんそうだ」
『…よかった…』
「…おんし、わしの前でよく言うな」
確かに、霊王に遣える零番隊がそんな発言をしたらそれこそ処罰を受ける事になるだろう
『今だけ許して』
「それと、水無月蝶は負傷の後、しばらくの間霊王宮で療養という事にしてある」
『ありがとう…』
助けてもらってばっかりだなぁ…
とにかく、みんなが無事で…よかった