第16章 reaper
私はそのまま修練場へ連れて行かれた
『…えー…ギャラリー多いなぁ…』
よく見れば隊舎の外まで見物人がいた
『…ハァ…言っとくけど、斬魄刀はな…』
そう言おうとした時だった
「あ?」
剣八が斬魄刀を振り下ろしてくる
『…もう!!』
私も慌てて神無月を抜刀する
ギャラリーからは歓声が上がった
「久々なんだ、楽しませてくれよ!」
剣八が楽しそうにそう言った
『…ったく…甘い!型が無いとはいえ、基本がなってない!!
霊圧で押そうとするな!!』
私は剣八に斬りかかる
「っ!」
『楽しませてくれ?もう少し強くなってから言いなさい』
キンッ
鋭い金属音がなる
そのまま私は剣八の刀を弾いた
静かな時が流れる
「チッ…まだ敵わねえか…」
剣八はそう呟くと斬魄刀を拾いに行っていた
『また挑んできなさいな』
私は神無月を鞘に戻した
「「「うおおおおお!」」」
歓声が上がる
『さ、次…一角』
「おう!」
一角が木刀を持って出てきた
『あ、私に木刀くれない?』
私がそう言うと木刀を隊士が持ってきてくれた
『ありがとう』
「いいのか?休憩取らないで」
『大丈夫よ。さ、かかってきな』
「なら、いかせてもらうぜ!」
一角が木刀を振るう
私はそれを受け止める
『うん、基礎が出来てる。
しっかり鍛錬してるわね。』
「そうかい。褒めてもらってるところ悪ぃが…油断してると…」
『誰が油断してるって?』
カンっ
一角の持つ木刀を弾く
「なっ…」
『基礎が出来ていることはいい事だわ。もっともっと磨きなさい。
あとは…経験がちょっと足りないかな…。』
私は降ってきた木刀をキャッチし、一角に返した
「まだまだって訳だ……ありがとうございました」
一角が礼をした
『うん、頑張ってね一角』
一角side
隊長が蝶さんに戦いを挑んでいるのを見て、俺も戦いたくなった
隊長と戦っている姿を見て鳥肌が立った
あの隊長が瞬殺だった
そんな相手と今から戦える
『さ、次…一角』
そう言われ、俺は木刀を持って蝶さんの前に出る
「おう!」
『あ、私に木刀くれない?』
蝶さんが近くの隊士に木刀を借りていた
『ありがとう』