第14章 rebellion

「無茶しすぎなんだよ…」

『違うの…大丈夫だか…っ……』

「蝶？」

涙が頬を伝っていく

辺りの大虚は数を増やしていく

恋次やルキア、皆が倒していても大虚や虚は増えていっていた

『…やだ…やだよ…これじゃ…前と……同じ…
いなく…なら……で…紫葵…』

思わず座り込む

「蝶？大丈夫！？どうしたの…蝶！」

神無月が呼んでる…しっかりしなきゃ…

「大丈夫、ここにおるで蝶」

彼は手を握ってくれた

あの時と…同じように

「シキ…？なんで実体化して…」

『…紫葵…？…なん…で…なんでここに？』

懐かしい気配に少し落ち着いた

「ずっと一緒におる言うたやろ。ほら、目の前の敵さん倒そや」

『…うん』

「久々やな、ちゃんと戦うのは……明かりを灯せ、神明」

「な…は？まさかおま…え…」

「シー…蝶が混乱するやろ」

「…そういう事か…蝶、ほら俺達も」

神無月が手を差し伸べてくれた

私はその手を掴む

『ええ。咲き誇れ、神無月』

「さあ、久々に暴れるか！」

紫葵はそう言うと大虚を凄まじいスピードで倒していく

『負けてられない…行くよ、神無月』

私も大虚を神無月と共に倒していった




倒しても倒しても減らない大虚

どうやら上空で黒腔が開いているらしい

「あの赤いヤツのせいで黒腔開いとるんか…」

『そうみたいね』

「なら閉じんとあかんなあ…」

『あら、それくらいできるでしょう？シキ』

「！…なんや、もう落ち着いたんか」

『ええ、ありがとうねシキ。もう少しだけ、力を貸してちょうだい』

「しゃーないなあ。やろか、蝶」

『行きましょう、シキ』



私とシキは黒腔に向かっていく

その様子を見た皆が驚きの声を上げていた

「誰だ…あれは」

ルキアがそう言った

「蝶と…誰なんだ…」
と恋次


『みんな混乱してるみたいだし、早く終わらせるわよ』

「おう」

『卍解、神在月』

「卍解、神使真明」

『穿て、天羽々矢』

「仕えよ、天狐」

私が放った矢の周りに神使である狐が現れた

その狐達が大虚を蹴散らす

そして私の放った矢は黒腔の真ん中に刺さった

『閉じよ、黒腔』