第14章 rebellion
『それはどうかしら…花を咲かせろ、神無月』
様々な花が辺り一面に咲く
『舞え…花吹雪』
一斉に花が散り、千本桜の技を相殺する
「ならば…吭景・千本桜景厳」
千本桜がそう言った瞬間、私は桜の刃に囲まれる
「その全てで敵を球形に覆い、全方位から斬殺する…」
『…縛道の八十一、断空』
断空を使い、刃を散らす
「なっ…」
『それで終わりかしら?なら…』
そう言った時だった
後ろで大きな光の柱が上がる
『一護?』
後ろを見れば、建物が凄まじく破壊されていた
これは…修理どころじゃない…
「次はてめーを斬る番だ、村正」
一護が村正にそう言った
「フン…黒崎一護、己の斬魄刀を斬ることに躊躇いは無かったのか」
「無えな。」
迷いなく一護が答えた
「何?」
「斬月のおっさんも俺の一部だ。おっさんなら必ず俺を…俺の力を受け止めてくれる、そう思えば戦いを恐れておっさんに背を向ける事なんて出来ねえ!
それが俺達の絆だ!」
「そうか」
村正がそう言うと突然咳き込み始める
よく見れば胴体が透けて見えた
「お前…」
「絆がお前達の強さか…。面白い」
再び咳き込む村正
「どうやら、お前との戯言が長すぎたようだ。暫し退かせてもらう…」
「おい!待ちやがれ!」
「黒崎一護…そして水無月蝶、よく覚えていろ…」
そう言って村正が消える
それと同時に千本桜も消えた
『…どうなってるのかしら』
少しして、地面に刺さっていた天鎖斬月が姿を変える
どうやら斬月が実体化したらしい
「斬月」
ふと横を見ると神無月が実体化していた
「先程はすまなかったな」
「いや、構わないよ」
「一護、もう大丈夫だ。ヤツの洗脳から逃れた」
「洗脳…?」
一護が不思議そうに斬月を見ていた
…斬月…どっかで見た事ある顔してるんだよなあ…
どこだったかなあ…
ま、いっか…
「蝶?」
『そうそう、神無月、あんた戦ってる最中に斬月と何の話してたのよ』
「ああ、一護への不満を聞いてた」
「は?!」
「そうだな。だが一護、今度ばかりはお前に救われたな」