第14章 rebellion
『千本桜が近くにいたのね…』
シキの声に反応し、村正の方を見た頃には既に居なくなっていた
『シキ、ありがとうね』
「どういたしまして。」
シキはそう言うと精神世界へと戻って行ったようだ
それから再び見回りを続ける
一体、何だったのだろうか…
突然現れて、神無月を狙って…?スカウトしに?来るなんて…
しばらく見回りを続けるも、四番隊隊舎周辺では斬魄刀が現れることは無かった
少し範囲を広げてみようかしら…
そう思った時だった
ドォン!!
大きな音が瀞霊廷に響く
私は音のした方へと向かった
『…何よこれ』
辺り一面が氷に覆われた六番隊隊舎
そしてその庭の中にある一際大きな穴
中を覗くとそこにはルキアが倒れていた
『…!ルキア!』
私はルキアの元に駆け寄った
「…っ…蝶…?」
『大丈夫?!今…』
「一護が…」
ルキアはそう言うと気を失った
『一護が…来てるの?』
でも、それより先にルキアの手当をしないと…
私はルキアを四番隊隊舎に運びながら治癒霊力を充てる
『虎徹副隊長!』
「蝶さん?」
『ごめん、ルキアの事お願いしてもいいかしら。』
「は、はい!」
『頼んだわよ』
私は虎徹副隊長にルキアを預け、一護の霊圧を探る
『…虚…?』
…まずいかもしれない
急いで一護の元へ向かう
そこに着いた時に見えたもの
『…暴走…』
虚の力に呑まれた一護と斬月が戦っていた
『神無月、シキ、出て来なさい』
私は神無月とシキを実体化させる
『神無月は斬月を、シキは一護をお願い』
「「了解」」
私は村正に刀を振り下ろす
「チッ…」
村正が舌打ちをする
『一護の斬月にまで手を出すとはね…』
「言っただろう、全ての斬魄刀を死神から解放すると」
『なら、私の神無月を解放できてない時点で無理な話ね』
私がそう言った時だった
後ろで大きな叫び声が聞こえた
「うっわ、マジでコイツ強いな」
シキは少し苦戦しているらしい
ていうか、何で神無月は斬月と喋ってるわけ??
「蝶!」
『何?!』
シキが私を呼んだ
「一回、倒したらあかん?!」