第14章 rebellion
四番隊隊舎の付近を見回っていると、改めて被害の甚大さが目に入ってくる
『…これは、全部終わったら…修復しないとなあ…』
そんなことを思いながら見回りをしていた時だった
「やはり、神無月は私には従わなかったか」
後ろから聞こえた声
『…こんにちは、村正?』
「……」
『一体…何の用かしら』
「神無月、私の仲間になる気は無いか」
どうしても神無月の能力が欲しいということかしら…
『神無月は貴方には従わないわよ』
「それを決めるのは…神無月自身だ」
村正がそう行って私に手をかざす
すると、景色が歪み始めた
『…逆撫みたいな能力…って訳でもなさそうね』
景色が戻ったかと思うと、金縛りにあったかのように身動きが取れなくなる
『っ…何を…』
「我が声を聞け…そして本能の命ずるまま、心を解き放て。」
村正がそう言った時だった
「神無月は嫌だってさ」
パンっ
金縛りから解き放たれ、身動きが取れるようになる
それと同時に目の前にいた人物…
『シキ…』
真っ黒な着物を着たシキだった
「大丈夫?蝶」
『ええ…それにしてもどうして…』
「神無月が代わりに行けって言うからちゃーんと、元の姿で来たったで」
『そう…』
「で、村正やっけ?神無月は外出拒否してるし、蝶に手ぇ出したのは許せへんから…ここで死に。」
そう言うとシキが村正に向かっていく
「っ…!何者だ…」
「オレ?オレはシキって言うねん。内なる虚ってヤツや」
シキが刀を取り出す
村正も刀を取り出した
「成程…」
シキと村正が刀を何度も交える
シキが少し押しているようだ
「ほらほら、こんなもんか?」
「くっ…」
『シキ、ストップ』
「えー、あとちょっとやん」
『いいから。それ以上やったら、情報聞けなくなっちゃう』
「しゃーないな…」
シキが刀を収めた
『さて…村正、貴方の目的は?』
「答えるわけが無いだろう…」
『なら、力ずくで…』
ヒラ…
『っ!咲き誇れ、神無月!!』
桜の花弁の様な刃が私に襲いかかってくる
『花弁を散らせ、桜!!』
私はその刃を相殺した
「蝶!村正が…」