第14章 rebellion
「山本元柳斎は既に封じた。」
隊長達に戦慄が走る
「やつの斬魄刀、流刃若火は我々の同志になる事を拒んだ。
故にお前達の斬魄刀、花天狂骨、双魚理、肉雫唼の霊圧をもって、その力を封じた。」
「何だって!」
浮竹が声を上げる
「そんな話、信じると思う?」
京楽が尋ねる
「信じるも信じぬも、それが事実だ。」
村正がそう言うと、一角が飛び出し村正に攻撃する
だがそれを青い着物を着た男が止める
それが合図となった
一斉に村正達に攻撃を仕掛けていく
『……来なさい、神無月』
「…バレてた?」
『当たり前でしょう?
貴方が刀に居ないのに、力が使えるんだもの。』
「だって、俺の力が使えなかったら直ぐシキに頼るから…」
『…そりゃそうでしょ。』
「ほらー…。」
『で、あいつの目的は?』
「知らない。ただ、あいつは俺たちを扇動して何か企んでる。
それに、反乱って言っても…半分洗脳みたいなものだしね。」
『ふーん…で、どうやってその洗脳から逃れたわけ?』
「不満が無かっただけ」
驚くくらい素直な回答にむしろ半分呆れる
『へ?』
「洗脳する為に必要なのは斬魄刀の主への不満。俺は不満なんてほとんど無かったからね。」
『あっそ…』
「あ、ちょっと喜んでる…。」
『煩い。で、アジトは?』
「さあ、俺は警戒されてたから教えて貰えてない」
『……役立たず』
「洗脳されなかっただけ褒めて欲しいね!!」
少しだけ拗ねる神無月
『…そうね。そこ"だけ"は褒めてあげるわ』
「…褒められた気がしない…」
『まあ、全部終わったら多少は労うわよ』
その言葉に多少の不満が残るものの、納得したのか神無月が微笑んだ
「約束だからね」
『もちろん』
さてと…
後ろでは、退却をする決断をした京楽達が上を見ていた
『…疋殺地蔵…』
卍解姿の疋殺地蔵が口に毒を含んでいる
「ほほぉ、どうやら毒を吐くつもりのようだネ。」
呑気な声で涅がそう言った
「みんな逃げろ!!」
京楽が叫ぶと同時に一斉に退却を始めた
『咲き誇れ、神無月』
私がそう言うと神無月が斬魄刀の中に戻る
『花を咲かせろ、魚腥草』
魚腥草は別名ドクダミ。名前からは想像できないが…解毒の効果を持つ