第14章 rebellion
その日の夜の事だった
一匹の地獄蝶が目の前をひらひらと舞っていた
『?緊急招集…?こんな時間に?』
元柳斎からの緊急招集が掛かったらしい
『…行ってみるか』
私は神無月を手に取り、招集場所へと向かう
何故か招集場所は一番隊隊舎ではなく崖の上だった
『?不思議な面子ね』
「蝶?!お前も呼ばれたのか」
冬獅郎が驚く
『ええ。それにしても…隊長だけ呼ばれたのかと思えば…そうでも無いみたいね。』
「ああ。」
で、当の元柳斎が居ないとは…どういう事かしら
それに、霧が濃い…
何故かどんどん濃くなる霧
そしてその霧が突然晴れた
雀部副隊長が吊り橋を渡ってきたと思えば、倒れ込む
直ぐに烈と虎徹副隊長が駆け寄り、処置をする
『…あなたは誰かしら』
私の目の前に立つ不気味な男
目の周りはメイクか知らないけど…てかメイクならアイシャドウ塗りすぎだし…ファンデーションもちょっと白すぎだし…
てか爪長いわ
あと、ファッションセンスもないわね。
そんな事を思っていた時だった
「ふっ…総隊長はここには来ん。」
『私の質問には答えてくれないのね。』
私がそう言うと目の前に狛村隊長が現れた
狛村が元柳斎についていくつか質問をするが、その男は無視している
狛村が卍解を使う
「貴様の攻撃は、私には届かん」
男はそう言った
『狛村、斬魄刀を…!!』
私の声は届かなかった
狛村が男に攻撃を仕掛けようとした
だが、黒縄天譴明王は狛村を狙う
間一髪で狛村は避ける事が出来たが…
突然煙が上がり、狛村の後ろに黒い縄を持った大男が立っていた
『まさか…』
大男が狛村を襲う
抵抗も虚しく大男に斬られ、地面に倒れ込む狛村
それと同時に、冬獅郎と砕蜂が大男に向かっていく
「霜天に坐せ、氷輪丸!」
「尽敵螫殺、雀蜂!」
2人が始解しようとした
だが…
「始解…出来ねえ」
冬獅郎のその言葉に副隊長達も始解しようとする
「吼えろ、蛇尾丸!」
「唸れ、灰猫」
「伸びろ、鬼灯丸!」
だが、始解は出来なかった
「どうなってやがる!斬魄刀に霊圧が感じられねえ…!」