第13章 relaxation
「今回の戦いもですが…議事堂での事もお礼を言いたくて」
吉良副隊長がそう言った
「俺らの事、庇ってくれて…ありがとうございました」
檜佐木副隊長と吉良副隊長が頭を下げる
『気にしないで。今回の件は藍染がぜーんぶ悪いって事にしておきましょう?それに、私は四十六室が気に食わなかったからちょーっと反論しただけ。
だから、気にしないで、ね?』
「「!はい…!」」
檜佐木副隊長と吉良副隊長は再び頭を下げると、宴会の席へと戻って行った
そう、今皆は宴会を楽しんでいるのだ
私は謝礼が終わるまでご馳走を我慢しているのだ
『…ハァ…』
「なーにため息ついてんの」
『乱菊…』
「あ、もしかしてご馳走食べ損ねるとか思ってる?」
『ふふ、そうね。ちょっと思ってた』
「あら、意外。」
『だって、美味しそうなんだもん。』
「美味しかったわよ〜」
わざとらしくニヤニヤと言う乱菊
『意地悪ね…』
「それはお互い様でしょ?」
『?何が…』
「ギンの事。」
『乱菊…ごめ…「謝んないで」』
『え?』
「わかってるから。あいつがそれを望んだことくらい…」
『…そっか…。またいつか…会えると思うよ。』
「次会ったらコテンパンにしてやるんだから!」
『ギンが可哀想に思えてくるわね』
「いいのよ、あいつはそれくらいしても。」
『そうね。』
「そういえば、あんたギンの事好きなの?」
突然すごい質問をぶち込んでくる乱菊
『は??いや、恋愛対象として見た事ない』
「ブッ…アハハハハっ……嘘でしょ?」
『本当よ』
「あー…可哀想になってくるわね」
笑い泣きをする乱菊
『そう?』
「ええ。
なら好きな人は?いないの?」
乱菊のその一言に一斉に男性陣がこちらを向いた…らしい
『?今はいないわ』
そして私の発言と同時に肩を落とした者が何名かいたとかいなかったとか…
「ふーん…なら、好きな人が出来たら教えなさいよ?」
『恋愛相談するかもねー』
「待ってるわ」
乱菊はそう言うと宴会へと戻って行った
「蝶」
次に来たのは冬獅郎だった
『冬獅郎』
「その…今回の戦いでは…色々と…ありがとうな」
『気にしないで。怪しかった私が悪いんだから』