第12章 invasion
「…良い眼だ。百年振りに生き返った眼を見た気がするよ。
平子真子。憎いか、私が。憎ければ向かってくるが良い。
君は特別に私の剣でお相手しよう。」
「…ハッチ、片手のとこスマンけど、ひよ里ンこと頼むわ。どうにかしてもたしてくれ。…一護が戻るまで。」
そう言って真子はひよ里を鉢玄に預けた
「…"一護が戻るまで"…か。随分と信頼しているんだね。あの少年を」
「理解でけへんやろ。仲間すら信じひんオマエにはのォ」
「信じるということは頼るということと同義だよ。それは弱者の行いだ。
我々には無用のものだよ。」
「あんだけ手下引き連れた奴がよう言うわ。部下には自分のこと信じるように口八丁で誑かしとってんやろが。」
「いいや。私は部下達に自分を信じろなどと、ただの一度も言ったことは無い。共に来いとは言ったが、信じて共に来いなどとは言わなかった。常に私を含めた何者をも信じるなと言って聞かせた。
だが、悲しいことにそれを徹底できる程、強き者はそう多くない。
全ての生物は自分より優れた何者かを信じ、盲従しなければ生きてはいけないのだ。そうして信じられた者はその重圧から逃れる為に更に上に立つ者を求め、上に立つ者は更に上に信じるべき強者を求める。
そうして全ての王は生まれ、そうして全ての神は生まれる。」
…その神に…藍染はなろうとしている
「まだ、私を信じるなよ平子真子。これからゆっくりと信じる神が誰なのか教えよう。信じるのは、それからだ。」
そう言って藍染は刀を抜き始める
「…やっと抜きよったか。随分のんびりさんやなァ。
…怖いか?シカトしたかてあかんで。なんぼオマエが強い言うたかて不安がある筈や。
百年前にオマエ自分で言うたやろ。俺はオマエに心を開かず、情報を与えず、立ち入ろうともせんかった。せやからオマエは、俺の斬魄刀の能力を知らんねん。
言うとくで藍染、他人の神経を100%支配する斬魄刀がオマエの鏡花水月だけやと思ったら大間違いや。」
真子が斬魄刀を構える
「倒れろ、逆撫」