第11章 abduction
「こんな道、壊せばいい」
『壊せるかしらね』
藍染が道を破壊しようとするが、攻撃が効く気配は無い
「何を…」
『反膜と同じ要領よ…あなたにこの道は壊せない』
私は藍染に見向きもせず走った
「蝶ちゃん!黒崎くんは…」
『大丈夫、今から向かうわ』
一護の霊圧を探りながら走る
ガーベラの道が壊れないように神無月の能力を使い続けた
しばらく織姫と走り続けた
藍染が追ってくる気配はない
『…織姫、大丈夫?』
「蝶ちゃんこそ…怪我を治さないと…」
そう言って織姫が私に手をかざす
「双天帰盾…私は拒絶する…」
『ごめんね、織姫』
「ううん。助けに来てくれて…ありがとう」
『こちらこそ……っ逃げて…織姫』
「え?」
ピキっ
亀裂の入る音
そしてこの霊圧
藍染じゃない
でも…弱い破面でもない…間違いなく十刃だ
「ここにいやがったか…」
そう言ってガーベラの道を砕く破面が1人
『グリム…ジョー…だったかしら』
私は神無月をグリムジョーに向ける
「お前に用は無ェ…」
そう言ってグリムジョーは私に攻撃を仕掛けてくる
『織姫に用かしら?残念だけど…織姫は渡さないわよ』
「渡さねェだ?なら、奪うまでだ!」
何度も攻撃が交わる
攻撃をしながらも感じる霊圧
みんな戦ってる…織姫を助けるために
『…華を咲かせよ…神無月』
辺り一面に沢山の種類の花が咲く
「あ?」
『爆ぜろ』
花が一斉に爆発していく
『行くよ!織姫』
私は織姫の手を引いて走る
それから少しして爆発の中からグリムジョーが出てきたらしい
このままじゃ…追いつかれる
『織姫、先に行って。道は作るわ』
「でも…っ」
『大丈夫よ。すぐに追いつくわ』
私は織姫の背中を押した
「待ってるから…!」
『一護をお願いね』
織姫が走って行ったのを確認し、グリムジョーを待つ
グリムジョーはすぐに追いついてきた
「あ?あいつをどこにやりやがった」
『さあ?私を倒せば…わかるんじゃない?』
「…チッ」
グリムジョーが舌打ちをしたその瞬間だった
『…っ…目が…』
「あ?」
突然視界が奪われる