第11章 abduction
一護side
ひよ里との修行中、ふと感じた霊圧
破面…!それに…
俺はその霊圧の元へ行こうとした
「放せっ!!!」
「まだムリだっつッてんだろ!!」
「こういう時の為に尸魂界から仲間が来て張ってんだろ!!そっちに任せとけって!!」
そう言って、俺を止めるのは六車と愛川だ
「こっちだってこういう時の為に修行してんだ!!今行かねえでどうすんだよ!!」
俺がそう言った時だった
「…行かしたれ」
平子がそう言った
それと同時に二人は止めるのをやめた
「おい!何考えてんだよ!!真子!!」
そんな声を聞きながら俺は霊圧の元へ向かう
そこには、グリムジョーがいた
「…よォ、探したぜ死神」
「…こっちのセリフだぜ。見せてやるよ、この一ヶ月で俺がどれだけ変わったのかをな!」
俺は卍解を使う
グリムジョーの腕が片方無いことに気付き、それについて尋ねる
「お前…腕はどうした?」
「捨てて来たんだよ。てめえを殺すのに腕二本じゃ余計なんでな。」
「…そうかよ。それじゃ、手加減は必要無えな。」
「そうしろ。死にたくなけりゃな!」
グリムジョーのその言葉を聞き、俺は虚化を使う
今の俺が虚化してられる時間は11秒フラット…!
その間に片を付ける!!
虚化し、グリムジョーを追い詰めていく
グリムジョーにとどめを刺そうとした時だった
虚化が解ける
「終わりだな、死神!」
グリムジョーが何度も俺に攻撃を仕掛ける
虚化の反動で動けない俺はただただ攻撃を受けるしかない
虚化も…できない
急に腕に痛みが走る
グリムジョーは自分の斬魄刀を使い、俺の両手を地面に固定していた
グリムジョーが虚閃を放つ
ギリギリだった
「次の舞、白漣」
ルキアがグリムジョーに攻撃を仕掛けたのだ
「…凄え、威力だな…いつの間にこんな…ぐ…」
手が痛む
「喋るな、ただでさえ抜きづらいのだ。余計手間取るではないか。」
そう言ってルキアが俺の手に刺された刀を抜こうとする
「…随分と無茶な力を遣ったようだな…ガタガタだぞ…」
「…うるせーよ。」
「…一護…」
急に氷の碎ける音がした
グリムジョーがルキアの頭を掴む
「…ナメんじゃねえぞ死神…薄皮一枚凍らせて…それで俺を殺したつもりか…!?甘えんだよ!!!」