第11章 abduction
どうやって穿界門の中に破面が…
そんな事、考えてる場合じゃないか
『織姫、先に行きなさい』
「でも…!」
『大丈夫よ。すぐに追いつくわ』
私がそう言った時だった
突然衝撃波がこちらに飛んでくる
『咲き誇れ、神無月!』
私はその衝撃波を弾いた
「お前に用はない…」
そう言って再び衝撃波を飛ばしてくる
『無駄よ。花弁を散らせ、桜』
衝撃波を相殺し、更に破面へと攻撃を向ける
「ちっ…」
破面が再び衝撃波を放ち、攻撃を相殺した
『何が目的かしら…』
「お前には関係の無いことだ」
破面は虚閃を使おうとしていた
『どこを狙って…』
その虚閃は私ではなく、織姫を狙っていた
『くそっ!!織姫、避けて!!
守れ!!神無月!!』
私は織姫に防壁を張る
私は織姫の前に立ち、虚閃を受けてしまった
「!蝶ちゃん!!」
『っ…!!』
息が苦しい
虚閃は私の体を貫通したらしい
肺が片方機能していなかった
『…っ!はっ…』
冷や汗が顔を伝う
まずい…このままじゃ…
視界がぼやける
このまま倒れたら…織姫が…
『っ…シ…キ…』
虚化しようとした…だが、私はそのまま倒れてしまった
『っ…ぜっ……』
段々呼吸が苦しくなる
「双天帰盾!!」
織姫の能力が私を囲う
『逃げ…な…さい。織姫…』
「ほう、そこまで損傷していても回復できるのか。大した能力だ。
俺と来い、女」
「!?な…」
「喋るな。言葉は"はい"だ。それ以外を喋れば殺す。"お前を"じゃない。"お前の仲間を"だ。」
破面の背後に映し出されたのは現世で戦い、負傷している一護たちだった
「何も問うな。何も語るな。あらゆる権利はお前に無い。お前がその手に握っているのは仲間の首が据えられたギロチンの紐。それだけだ。
理解しろ女。命令だ」
『織姫…っ、私のことは…いいか…ら…逃げ…て』
「蝶ちゃん…っ!」
「お前にも喋る権利はない」
そう言って破面は私に衝撃波を放とうとした
「やめて!!…私が…私が行けば…」
『だめ…織姫…お願いだから…』
「もう一度だけ言う。俺と来い、女」
『させない…織姫は…連れていかせない…』
私はそのまま気を失った