第11章 abduction
「あれ、なんでこっちに…?」
浮竹が私にそう聞いた
『ちょっと呼び出されてたのよ。どう?二人は』
「楽しそうに修行をしているよ」
そう言った浮竹をの視線を追うと、たしかに楽しそうなルキアと織姫がいた
『ふふ、そうね。』
「朽木に良い友達が出来て良かったですよ」
『そっか。』
そう言った時だった
浮竹、ルキア、私の元に地獄蝶が飛んできた
《空座北部に十刃と見られる破面!!数は4!!日番谷先遣隊と交戦状態に入りました!!》
「「『!!』」」
「朽木っ!!」
浮竹が叫ぶ
「はい!!こちらにも今、報告入りました!!」
「鬼道衆が開門処理に入っている筈だ!隊舎前の穿界門に急げ!!」
「はい!」
ルキアが穿界門に向かおうとした時だった
「まって、朽木さんあたしも…」
「お前は駄目だ井上。こちらへ来る時に教えたろう。私と一緒に穿界門を通っても地獄蝶を持たぬお前は自動的に断界へ送られる。」
ルキアが織姫にそう言った
浮竹と私は修行場に降りる
「!蝶ちゃん?」
『織姫、後から私と行きましょう?』
「今、霊子変換機の調整に入るよう指示をしておいた。半刻ほどかかるが…君は蝶さんとあとから現世へ向かいなさい」
『気は急くかもしれないけど、こういう時こそ焦らないことが大事よ。
それに、現世にはみんなもいるから安心しなさい』
「うん…」
「…そんな顔をするな井上。先に行って待っているぞ」
「…うん…!」
ルキアは織姫が頷いたのを確認し穿界門へと向かって行った
それから半刻も経たないうちに穿界門の調整が終わる
「井上織姫様!水無月蝶様!穿界門の調整終了致しました!!お通り下さい!!」
鬼道衆に見送られながら織姫と私は穿界門へ向かう
「ありがとうございます!いってきます!!」
私と織姫は穿界門へ入った
「何だ、護衛は1人か」
後ろから聞こえた声
織姫と同時に振り返る
「存外、尸魂界も無能だな。最も危険が高いのは移動の時だということを知らんらしい」
それは突然だった
『そんな…』
目の前に現れたのは破面だった