第11章 abduction
見張りをつけられるくらい信用されて無かったのね…
『…見張りなんて…』
「そうでもせんと、おんしは現世に行くからな」
『藍染の持つ崩玉が覚醒するまで…まだ時間はあるじゃない…せめてそれまでは…現世にいさせて…』
「そうしてやりたいが、そのまま現世に残ってしまう事を考えると却下せざるをえん」
『……わか…ったわ…』
もう、これ以上は無駄だ
大人しく離殿で作戦を練るしかない…
真名呼和尚の離殿から私の離殿へと移動する
私は部屋に閉じこもった
今日の見張りは王悦らしい
『神無月…』
私は神無月を呼び、精神世界へと潜った
平子side
蝶が喜助に霊圧制御装置を作ってもらいに行って三日が経った
相変わらず一護はひよ里と実践をしている
「あいつ、尸魂界に戻ったんか?」
急に、蝶の霊圧を感じなくなった
「尸魂界に戻っただけやったらええけどね」
そう言ったのはリサだった
「どういうことやねん」
「ほら、蝶は零番隊やろ?なら、藍染の目的がわかった今…霊王宮に招集されてるんちゃうの」
「…そういうことか…って事は…」
「しばらくは…帰って来れんやろな」
「…この戦い、かなりキツなるで」
「わかっとる。やから今、一護を必死に鍛えとるやろ」
「せやな…。」
喜助side
「ん?」
阿散井サンと茶渡サンの修行を見ている時だった
「蝶サン…?」
急に蝶サンの霊圧が現世から消えた
尸魂界に戻ったんスかね…
でも、何を…
「喜助」
後ろから夜一サンに呼ばれた
「夜一サン」
「蝶は…」
「尸魂界に…帰ったみたいっスね」
「このタイミングでか?」
夜一サンが不思議そうな顔をした
「…不思議なタイミングっスよね…」
「かなりな。まさかとは思うが…」
恐らく、夜一サンとアタシの考えは同じだ
蝶サンが霊王宮に呼び出された
「そうなると…」
「しばらくどころか…戦いに加われるかどうかも怪しいぞ…」