第10章 preparedness
「ぐ…ッ!くそ…」
煙の中から現れる一護
「黒崎くん!!」
「…井上!?それに、蝶?」
どうやらその様子を見て察してくれたのかひよ里が休憩にしてくれた
織姫が一護にさっきの話を伝える
私も一応皆に同じ話を伝えた
「よォし!修行再開すんぞひよ里ィ!!」
「ひよ里さんやハゲ!!」
どうやら、一護が修行を再開するらしい
織姫がこちらに駆け寄ってきた
「私…強くなりたい」
『うん』
「だから…」
『わかったわ。無理はしないで…。』
織姫はきっと喜助の元へ行くのだろう
それに、外には夜一が迎えに来てる
「行ってくるね」
織姫は階段を上がって行った
『頑張れ、織姫』
「チッ…一体何だったんだあの女…!」
拳西が文句を言う
『…拳西?織姫は…私のお友達でね?とーっても良い子なの。』
「お、おう…」
『そんな織姫に舌打ちするなんて…なに?私に殺されたいの?』
「いえ、そんなことはありません」
拳西がいつの間にか敬語で話していた
その様子を見ていた真子がポツリと呟く
「…織姫ちゃんはなァ……俺の初恋の人や」
「また思い切ったウソだなオイ」
拳西がつっこむ
「真子あんた、カワイイ娘にはみんなソレ言っとるやん。前にあたしにもいったやろ」
リサがそう言った
「カワイイ娘にはみんな言う!?おかしいなァ!!うち言われた覚え無いでえ!!」
ひよ里が叫ぶ
「オマエには言うてへんわボケ。」
『私も言われた覚え無いかな』
「いや、それは…」
『安心して、私がかわいい女じゃないのはわかってるから』
「違っ…いや、そのやな…」
真子は何故か赤面していた
『あ、そうだ。鉢玄』
「ハイ」
『鉢玄の結界は完璧だったわよ。織姫は、あなたと同質の結界能力を持ってるからね。だから、結界の中の霊圧を探知できたり、結界をすり抜けたりできるだけだからね。』
「ワタシが霊圧を探った印象と同じデスネ。ただ、人間のままでそんな能力を持っているなんて…少し信じ難い話デスけどネ。
ところで、蝶さんはどうしてすり抜けられたんデスか?」
『ああ、それはね』
私は手元に霊力を込める
霊力が形を成し、黒い狐のお面に似た仮面が現れる