第10章 preparedness
「藍染が狙うのは現世じゃ。我々だけでは対処できぬ場合もあろう。…現世側の力添えも必要じゃ。…そう、黒崎一護に伝えてくれるかの」
「はい!」
「それに加え…」
元柳斎が私を見る
『霊王様に危険が及ぶ可能性が少しでもあるのなら、私も出るわよ』
「すまんの…」
『いいのよ。霊王様を護るのが王属特務の仕事なんだから』
「ええええ?!蝶ちゃんって…王属特務の人なの?!」
織姫がとても驚いていた
『あれ…言ってなかったかな…』
「き、聞いてないよ!!」
『言ったつもりだったわ…ごめんね?』
「ううん!それにしても…本当に蝶ちゃんは凄いなあ…」
『そんな事無いわ。さ、織姫…一緒に一護の所へ行きましょ』
「うん!」
『それじゃ元柳斎、指示は任せるわ。』
私と織姫は一護が修行している倉庫に向かった
「蝶ちゃんここ…」
『そうね。結界が張ってあるわ』
織姫が結界に手を触れる
「この結界…あたしの盾舜六花の盾と…少し似てる」
『いけそう?』
「…いける…」
『よし、じゃあ行きましょう。』
私と織姫は同時に結界を抜ける
倉庫の中に入ると地下室への階段があった
『あそこみたいね』
「うん」
『行きましょ、織姫』
私は織姫と共に地下へ降りる
『織姫、ちょっと面白いジョーク考えといてね』
「えっ?!」
私と織姫が階段を降りるとそこに待っていたのは戦闘態勢の仮面の軍勢
全員が私の横にいる織姫を見て驚く
「「「…に…人間…!?」」」
「…あ……え〜っと、す…すいません…おトイレどこですか…?…なんちゃって」
どうやら本当にジョークを考えておいてくれたらしい
思わず笑いそうになる
「あ!?」
拳西がイラッとしたようだ
「なんちゃってって、言うとるやん。ジョーダンやキレんな拳西」
リサがフォローする
「俺だったらこの状況で、なんちゃっては言えねーけどな…」
羅武が少し引いていた
『ごめん、私が織姫にジョーク考えといてって言っちゃったから…』
私がそう言った時だった
ドォンという大きな音と共に聞こえる怒声
「何してんねん一護っ!!!」
ひよ里の声だ