第10章 preparedness
『何かあった時は頼むわね?』
私は倉庫を出た
『さて、帰るかなあ』
浦原商店に着くとシャッターが閉まっていた
中に入ると地下室へ繋がる床が開いている
『成程ね』
私は地下へ降りた
『喜助』
「蝶サン。どうでしたか、黒崎サンは」
『あの調子なら…何とかなるんじゃない?』
「そうっスか」
『で、今は何してるの?』
「ああ、阿散井サンに茶渡サンを鍛えてもらってるんス。ほら、アタシの卍解って修行には向かないっスから」
『…確かにそうね。』
「蝶サンは修行…しないんスか?」
『した方がいい?』
「教える側…かと思いますよ」
『はは…確かにそうね。』
「黒崎サンに教えることは無いんスか?」
『さあ?真子たちが教えてくれるでしょ。』
喜助が私をジッと見てくる
『……わかったわよ。ただ、少し休ませて。流石に疲れたわ。』
「それはもちろんっスよ。ゆっくりとまではいかないでしょうが…しっかり休んでください」
喜助にそう言われ、私は部屋に戻り眠る
そして次の日
一旦、冬獅郎のところに行こうかな
冬獅郎たちは織姫の家にいるはずだ
織姫の家に向かうとそこには何とも気持ちの悪いモニターが設置されていた
『…うわぁ…趣味悪。』
「蝶か」
『や、冬獅郎。今から連絡するの?』
「そうだ。十番隊隊長 日番谷冬獅郎だ」
冬獅郎がそう言うとモニターが繋がる
そこに映し出されたのは元柳斎だった
『……元柳斎』
「…流石に仕事が早いのう日番谷隊長。」
元柳斎が私を見る
「…逃げようとするでないぞ。今回はお主にも関係ある話じゃ。」
どうやら、こっそり逃げようとしていた事がバレたらしい
『で、何の話?』
「藍染惣右介の真の目的が判明した。」
『!藍染の…』
それは聞くしかない
「…藍染の…真の目的…!?」
後ろにいる織姫、乱菊、冬獅郎も驚く
織姫が席を外そうとしたが、元柳斎がそれを止めた
『手短に、話して』
「…そうじゃの。大霊書回廊の捜査を担当しておった浮竹が、先日その中で妙な痕跡を発見した。
崩玉とそれに付随する研究資料にのみついておった既読記録が、一度だけ藍染の消える二日前に崩玉とは全く無関係な書物についておったのじゃ」
「…それは…?」
冬獅郎が尋ねた