第10章 preparedness
私は前回と同様、一護の怪我に消毒をし包帯を巻いていく
…一護の霊圧が落ち着いたら、織姫に治療をしてもらうしかないわね
そう思った時だった、ルキアが目を覚ました
「ん…」
『あ、起きた?ルキア』
「ここは…」
『どっかの屋上よ。怪我は大丈夫?』
「治療は…」
「蝶ちゃんが治してたの!」
織姫は笑顔でそう言った
「蝶が…?」
「早えよな…治癒専門でもねえ筈なのに…」
「ああ…信じ難い速さだ…
…ありがとう、蝶。」
『ううん、気にしないで。織姫、乱菊と冬獅郎の治療、ありがとう』
「え、ううん!あたしなんて…」
「…治ったのか、ルキア」
ルキアに声をかけた一護の顔は暗かった
「…何だその顔は!自分の怪我は自分のミスだ!貴様に護られる程私は弱くはない!景気の悪い顔をするな!」
「…ああ」
「…貴様の内なる虚のことなら……浦原の奴に訊いてみたらどうだ。貴様を鍛えたのはあ奴だ。ならばその内なる虚のことも或いは…」
「…浦原さんには……訊く気は無えんだ。あの人は何も話さなくてもきっと今の俺の状態には気付いてる。そして、その解決方法を知ってるなら、きっと尸魂界に行く前に教えてくれてると思うんだ」
『…そうね。喜助には…わからない事ね』
「ああ、それに、俺はあの人に鍛えてもらった。充分感謝してる。だから、このことであの人を問い詰めるようなマネはしたくねえんだ…」
私が教えてもいいんだけど…どうやら、一護は真子が声掛けてたみたいだし…
今回は真子に任せようかな
一護の霊圧が落ち着いたのを確認して、織姫に治療を任せた
私は恋次を連れ、浦原商店に戻った
『…ウルル?』
ウルルが破面にやられたと聞き、慌てて治療中の部屋に入る
『…来るのが遅くなってごめんね、ウルル。テッサイ、あとは代わるわ…』
私はテッサイにそう伝え、治療を代わった
治癒霊力をあて、すぐに治療していく
「…蝶さん…ごめんなさい」
『いいのよ、ウルル。早く治すわね』
私がウルルにそう言うと安心したのかウルルが眠った
それから治療も終え、少しだけ仮眠を取る
義骸にソウルキャンディーを入れ、私はある場所へ向かった