第10章 preparedness
一護の攻撃はグリムジョーに命中した
ようやく、グリムジョーに攻撃が届く
「…何だ、今のは…?そんな技…ウルキオラからの報告にゃ入ってなかったぜ死神…!」
「…ガッカリせずに済みそうか?破面」
そう言った一護が左目を抑える
『…一護…』
一護の霊圧が不安定になり始めた
グリムジョーが攻撃しようとした時だった
『東仙…』
グリムジョーの斬魄刀を東仙要が押さえる
「刀を納めろ。グリムジョー」
「なんでてめえがここに居んだよ!?」
グリムジョーが飛び退く
「何故か…だと?解らないか、本当に?
独断での現世への侵攻…五体もの破面の無断動員、及びその敗死、全て命令違反だ。分かるだろう。藍染様はお怒りだ、グリムジョー。」
グリムジョーは悔しそうな顔をしていた
「行くぞ。お前への処罰は虚圏で下される。」
「…ちっ、…わかったよ。」
グリムジョーは大人しく東仙要に連れられ、虚圏へ帰って行く
一護がグリムジョーに文句を言うが、グリムジョーは相手にしなかった
最後に名前を名乗って虚圏へ帰った
「…俺の名を忘れんじゃねえぞ。そして二度と聞かねえことを祈れ。グリムジョー・ジャガージャック。この名を次に聞く時がてめえの最後だ。死神」
私はルキアの治療を終えた
『恋次…』
気付けば、恋次が来ていた
一護と少し話したようだ
『ボロボロじゃない…』
「…ルキアは…」
『大丈夫、治療は終わったわ。恋次と一護も治療したいんだけど、さすがにここじゃまずいから…冬獅郎たちの所へ案内してくれる?』
私がそう言うと恋次が案内してくれた
一護がルキアをおぶってくれていた
『冬獅郎も…乱菊も、酷い怪我じゃない…』
織姫が手当をしている
今は乱菊を治療しているようだ
私も恋次の治療を始める
治癒霊力をあてていた時、ふと一護の方を見た
一護は俯いていた
表情はあまり読み取れなかったが…落ち込んでいる…というよりも何か考え込んでいるようだった
『終わったわよ、恋次』
「え、早っ」
恋次が驚く
『痛いところは?無いでしょ?』
「無ェけど…」
『なら大丈夫ね。一護、次はあなたの番よ。』