第2章 夜の影
「……ナニしてんだよ」
俺の左手に気付いたセンセが、
ソコに触れそうになった瞬間
手首を掴んで邪魔をした
「や…っだ…、センセぇ」
「どうして欲しい?
ちゃんと言ってみろよ」
「……ッ…」
わかってるくせに!
快楽を覚えた身体は、次の刺激を求めてる
唇を噛み締めた俺に、
センセがニヤリと笑ったのを、見逃すわけない
躊躇している間も、
露になった胸の尖りに、吸い付いたり、舌で転がしたりしながら
両手は押さえ付けられたまんまだし
勃ち上がった欲望だけが、物欲しげに雫を滲ませた
同時に疼く後ろも、センセに仕込まれたせいなのに
どんだけSなんだよーっ
頭に来るけど、
今はただ、快感を求めてて……
「ッ…て…ぇ」
「ん?」
「さわ…ってよ……セン、セ」
潤ませた瞳で、センセを見つめる
「……ジュン」
「ぇ…?」
「潤くん、シてってお願いしてみろよ」
「ッ…なっ」
最高に憎たらしくて、意地悪な顔
だけど……こんな状態で、意地張ってもいらんない
「じゅ…んく…っ、シてぇ」
優しく綻ぶ顔
頭から足先まで痺れる愛撫
少し強引で、
だけど、壊れ物みたいに大事に扱われるのが伝わって……
自然と拓かれる身体
「カズ…ッ…」
まるで、媚薬
いちど知ってしまったら、きっともう……脱け出せない
身体を起こしたセンセが、
ズボンに手を掛ける
汗ばんだ綺麗な裸を下から見上げ、
センセを受け入れようとした瞬間
"ピンポーン"
またも、有り得ないタイミングで
インターホンが鳴り響いた