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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第13章 鉄の処女


古の盾はあるが、近侍と離されてしまったことでフォウは不安に駆られる。
すると、ゼロはゆっくりとフォウに向かって歩み寄った。

「どうしてゼロ姉様は私を憎むの?」

「憎んでないよ、殺したいだけだ」

「わからない、わからないわっ!」

強い眼差しの美しい姉、ゼロ。
昔は、昔の彼女は……。

「ゼロ姉様、目を覚まして!昔の優しいゼロ姉様は、どこに?」

「さあな!私は私だ、昔から」

飄々とした様子に、フォウの顔に焦りが浮かんだ。

「ゼロ姉様、覚えてる?幼い私がいじめられて泣いていたら、私が泣き止むまでそばにいてくれたよね?」

「人まちがいじゃないのか?」

「いいえ!それがゼロ姉様の真の姿よ。忘れないでっ!!」

ゼロは愛刀を抜くと、刀を握りしめたまま右手を掲げる。
切っ先を空に向け、祝詞を唱え始めた。

「第五の力、古の威光。現世に顕現せし力、今この手に。神罰が彩る断罪の槍、その眼に焼き付けん……」

「ゼロ姉様!?だめよ!刀剣男士の為にも、みんなで生き延びる道を探しましょう!」

「寝ぼけたことぬかすな、コラ!」

空が眩く光る。
あれがくる、断罪の槍が。
いかなるものも貫く断罪の槍を相手に、古の盾はもつのだろうか。
フォウはゴクリと喉を鳴らすと、自分が震えてることに気付いた。

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