第11章 山の国 Ⅲ※※
「ぁ……っ」
扱くように上下に動かすと、山姥切は目を閉じて顔を歪ませる。
「自分でここに触れたことくらい、あるだろう?」
ゼロにそう言われ、山姥切の顔が耳まで赤く染まった。
彼女の言う通り、自分で扱くこともあるが、それとは比べものにならない。
いつもと違うのは、その手がゼロのものだということ。
ゼロの手がゆるゆると上下に擦ると、雄々しく昂った熱はさらに大きくなり、先端から先走りの蜜を溢す。
「っん……う」
上下に扱かれ、先端を指で撫でられれば、山姥切は堪らず吐息を漏らした。
溢れた蜜が手の動きを滑らかにし、時折ゼロが山姥切に見せつけるように手についた蜜を舐める。
「ゼロっ、やめ……っん」
僅かに抵抗する山姥切にあてつけるように、ゼロはくちゅくちゅとわざと音を立て、彼の羞恥心を煽る。
山姥切は顔を赤らめ、目を閉じるが、いやでも耳に入る厭らしい音は、彼の体を疼かせた。
「ふ……っ、ぁっ」
「もっと、気持ちよくしてやろうか」
「っ!?ま、待て……っ」
その言葉を聞いた瞬間、山姥切は体を強張らせた。
ゼロは山姥切の口先だけの抵抗など気にする素振りもなく、山姥切の昂ぶりを口に咥える。
咥内の温かい感触が、山姥切の敏感な熱にねっとりと絡みつく。
山姥切はこれまで経験したことのない、大きな快楽に体を震わせた。
「ん……っぁ、ふ」
ゼロの唇が、ジュッと音を立てて山姥切の昂ぶりに吸い付く。
根元から吸い上げるように、唇を何度も上下に動かされ、 山姥切はどんどん高みへと追い込まれていった。
そして、激しい愉悦が身体中を閃光のように駆けようととした瞬間。
「……っ!!」
「まだ、だ」
山姥切がイきそうになった瞬間、ゼロは口を離し、ギュッと根元を掴む。
イキかけた山姥切は、思わずゼロの顔を伺った。