第10章 山の国 II※※
目の前がちかちかと弾けるような快楽の中、歌仙は達してもなおゼロの腰を掴み、ぐぷぐぷと腰をゆすりながら一滴残らず精液を注ぎこむ。
「ん、ぁ……歌仙っ」
ナカを熱いものでいっぱいにされ、ゼロは恍惚とした表情で浅く息をしていた。
ゼロの女の部分を引きずりだし、快楽に堕としてやった。
歌仙はうっとりとした表情でゼロを見下ろす。
「……僕以上に、君の方が飢えていることがわかったよ」
「否定はしない……が、しのごの言うならさっさと離れろ」
ゼロはまた、いつもの横柄なゼロに戻る。
「冗談を。僕はまだ、全く満たされていないよ」
歌仙はゼロの顎を掬いあげると、噛み付くように口付ける。
舌を絡ませては、ぬるぬると擦り合わせ、角度を変えて何度も深く口付けを交わす。
唇が離れると、ゼロは歌仙の頰に手を添えた。
「お前のそういうところ、嫌いじゃないよ」
ふっと笑うと、ゼロは再び歌仙の愛撫に吐息を漏らす。
暗闇の中、歌仙とゼロは貪るように互いに肌を重ねた。