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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第10章 山の国 II※※


洞窟を抜けると、太陽はすっかり沈んでいた。
日が落ちると辺りは真っ暗となり、山の国兵の篝火が山々に見える以外は、何も見えなくなる。
気温も一気に下がり、ゼロ達は焚き火をして暖をとっていた。

「疲れた」

「え?ゼロ、疲れたのかい?そんな平然とした表情で?」

「あぁ、力を使って傷を治したから、余計疲れたよ。だから今夜の夕食は歌仙と山姥切で作れ」

そう言うと、ゼロは加州の手入れをすると告げ、歌仙達から離れた草むらへと行ってしまった。
ゼロは加州清光を片時も離さない。
それが歌仙には、少し羨ましかった。

「それじゃ、一緒に作ろうか?」

「あぁ、使う食材はこれと……これだ」

山姥切は布で包んだ何かを岩の上に乗せる。
布には血が滲んでおり、それが何かの肉なのはわかったが、一体いつ何を狩ったのか。

「え、それって一体何の……」

「ケルベロスだ。多分、食べられる。ゼロが言うには」

歌仙は開いた口が塞がらなかった。

「ゼロ……彼女は本当に怖いもの知らずだね」

「けど、あいつが作る食事は美味い」

「そうだね」

山姥切と歌仙はお互いに顔を見合わせると、笑い合う。
それから二振りはゼロの話をし始めた。
山姥切がゼロと暮らしていた時のことを話すと、歌仙はここぞとばかりに山姥切の胸の内を探ろうとした。
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