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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第10章 山の国 II※※


「二手に分かれるのは、戦力が分断されるから得策とは言えない。それに、僕は君の刀剣男士だ。離れて行動するのは……納得出来ない」

歌仙の様子は必死だ。
普段あんなに憎まれ口を叩いていると言うのに。
山姥切はゼロがどういう判断をするのか気になり、彼女の顔を見る。

「歌仙……」

ゼロは山姥切同様、驚いた表情をしていた。
歌仙がゼロに反論したからか、ゼロと離れたくないと言ったからか、どうなのかはわからない。
ゼロはふっとため息をつくと、何か思案するような表情をした。

「わかった、二手に分かれるのはやめよう。

ゼロの言葉に、歌仙は安堵の表情を浮かべた。

「歌仙、私と一緒にいたいんだな?」

「…………そうだよ」

「そうか……なら、全員で洞窟から行こう」

ゼロは歌仙に背を向けると、洞窟へと向かう。

「歌仙、すまなかったな」

背を向けたまま、ゼロが呟く。
何故、ここでゼロが謝罪の言葉を述べたのか。
歌仙や山姥切は、わからなかった。

ゼロはそれきり、何も言わない。
先頭を切って洞窟を進むゼロの背中を、歌仙達もまた何も言わずについて行った。
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