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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第9章 山の国 I


「フォウめ、こんなたいそうな秘境に住む身分かっ!?一体どんだけ山奥に進ませるんだ!」

「全くだ。いつまで続くんだい、この山道?」

「はぁあ……眠いよなぁ……さっきから山道進んでばっかり」

山道を進み、さらに山道をひたすら進み、ゼロが叫ぶ。
大人しくしていた加州もついに飽きたようだ。

「……文句ばっか言うな」

先頭をきっていた山姥切は振り返ると、呆れた眼差しを向ける。

「そうだぞ歌仙、文句ばかり言うな」

「ゼロ、君って人は……」

歌仙はゼロを一瞥するが、そんなことなど御構い無しのゼロ。
すると、山道の向こうから十数人の兵士が現れる。

「いたぞっ!ゼロだ!!」

血気盛んな山の国兵士たちは、抜刀しゼロ目掛けて切り掛かかろうとする。

「よし!いい加減退屈していたとこだ!張り切っていくぞ」

「ゼロがやる気なら、俺も頑張っちゃうよっ」

さっきは、うじゃうじゃいる兵士に文句を言い、兵士がいなくなれば、山道がどうとか文句を言う。
上機嫌で突っ込んで行ったゼロの背に、山姥切は呆れた眼差しを向けた。

「おやおや、あんなに急いで斬り込みに行かなくてもいいのに。せわしないなぁ」

「歌仙、お前は行かないのか?」

「そうだね。僕も一応、あの無作法者の刀剣男士だからね。彼女に遅れを取りたくはないな」

歌仙は抜刀すると、猛然と前に出る。

「我こそは之定が一振り、歌仙兼定なりっ!」

気合いと共に刀を振るい、打ちかかっていった。

「せめて雅に散れっ!」

気合いと共に刀を振るい、ゼロに負けじ劣らずの速さで相手の懐に飛び込み、腹を斬ってすれ違う。
兵士達は次々と腹を押さえてよろよろとその場に倒れこんでいく。

「俺が相手だっ!!」

ゼロ達の凄まじい剣戟に恐れをなす兵士の中、一人だけ臆することなく立ち向かう者がいた。
その男は、ひと際大柄な大太刀を手に、歌仙目掛けて斬りかかる。

「おやおや、その構え、雅さの欠片も見当たらないね」

大柄な男は大太刀を振り上げ、歌仙に斬り込む。
歌仙は冷ややかな笑みを浮かべ、これをかわす。
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