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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第7章 海の国※



「あれ?ゼロおかえり。案外早かったね?今夜は戻ってこないと思ってたよ」

「……私の隣は、お前の特等席だからな」

バタンと乱暴に扉を閉め、ゼロは羽織っていた上着を無造作に脱ぎ捨てた。

「なんか、怒ってる?山姥切となんかあったの?」

「なにも」

何もというが、その声音は明らかに怒っている。
だが、加州にはゼロが怒る要因が思い浮かばなかった。
山姥切がゼロを怒らせるとは、考えにくい。

「本当に何も、なーんにもなかったよ。アイツがぶっ倒れてイッたこと以外はな」

「……は?なにそれ、よくわかんない」

ゼロは、面倒なことは適当に掻い摘んでしか話さない。
だから、聞いても無駄だ。
とりあえず、何もなかったようで、何かはあった。
そのくらいしかわからない。

「わからなくていいよ。とにかく今夜は寝る。お前も、もう寝ろ」

ゼロはさっさと寝支度を整えて、蝋燭の灯りを消す。
ベッドの隣にいる加州に触れると、すうっと寝息を立て始めた。

「あーあ、寝ちゃった。けど、いっか。ねえゼロ、俺さ……」

愛している。
加州はそう呟いた。
その呟きは、寝入ったゼロに届くことなく、夜の闇に消えていった。

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