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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第14章 飛空艇 Ⅰ※※


「さて、あとは歌仙が来れば全員揃うね。そしたら、自己紹介とでもいくか……今更だけど」

ゼロがそう言うと、タイミングよく歌仙が甲板に出てきた。

「おはようゼロ、今朝の手合わせは終わったかな?」

まるで、手合わせを避けたいような言い振りだった。
ゼロは唇に笑みを浮かべる。

「……まだ、これから始めるとこだよ」

にっこりと笑うゼロに、歌仙は心底嫌そうな顔をした。

「……お前は本当に表情に出やすいな。手合わせなら、野良猫と済ませた」

「何のことかな?別に僕は手合わせが嫌なわけじゃないよ。朝から忙しなく動くのが嫌なだけさ」

「……どうだか。じゃあ、これで全員揃ったな」

ゼロは肩をすくめると、一期一振に向き直る。

「一期一振、彼は歌仙兼定。嫌味と我儘を言うのが得意な私の刀剣男士だ」

「ゼロ……もっとマシな言い方はないのかい?」

「ない!それに、あながち間違ってはいないだろう?」

きっぱりと言うゼロに、歌仙は眉根を寄せた。

「歌仙殿、宜しくお願い致します」

「ああ、宜しく」

一期一振が歌仙に丁寧に頭を下げ、手を差し出すと、歌仙と一期一振は互いに握手を交わした。

「そんで、こっちが野良猫。私の下僕だ」

「……っ!!おい!!」

下僕。
その言葉に、ゼロ以外の全員が目を見開く。
特に、当事者の山姥切は大きな声を出してしまった。

「下僕……ですか?」

「そう、下僕」

下僕。
その言葉に一期一振は少しだけ胸を高鳴らせた。
下僕とは、一体どのような位置付けなのだろうか、と。

「もう、どうでもいい……けど、野良猫じゃない。山姥切国広だ」

「宜しくお願いしますね、山姥切殿」

一期一振は同じく再び頭を下げると、にっこり微笑みながら手を差し出した。

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