第14章 飛空艇 Ⅰ※※
平和を願い、争いや穢れを嫌ったフォウ。
幼く、無垢な彼女は一期一振の理想の主だった。
けれど、平和の名の下に敵を殺せと命じる彼女を。
平和のための戦いだからと、死者を悼むこともない彼女を。
自らの手を汚すことを嫌う彼女を。
いつからだろう。
彼女を辱め、その体や心を真っ黒に汚してしまいたいと、思うようになったのは。
それら全て、ゼロは見透かしていたと言うのだろうか。
一期一振がうろたえながら考えていると、雄芯に吐息がかかる。
「ふ……っ!」
視界が封じられる中、吐息がかかったことで、この次にくる悦を、一期一振のそこは期待してしまっているのだろう。
より、一層熱を帯びていくのがわかる。
触れてもらいたい。
はやく、はやく、と。
それを見透かすように、ゼロは一期一振の屹立の先を指先でツンと軽く触れるだけ。
堪らず息を詰めた一期一振に、ゼロは笑みを含んだ声で聞く。
「感じているの?一期一振」
「……っ」
一期一振は、答えるものかと唇を噛み締めた。
それを面白くないと思ったのか、ゼロは一期一振の腕を掴むと、唐突に彼の胸の粒をペロリと舐め上げた。
「あぁ……っ」
思わず口から声が漏れてしまった。
同時に、彼女の体のどこかに屹立の先が擦れ、それすらも感じてしまう。
ゼロは執拗なほど、一期一振の胸の粒を丁寧に舐め上げた。
舌先で弧を描くようにクルクルと舐めては、口に含まれ、チュッと音を立てながら吸われる。
「……ん、……ふ」
時折、軽く歯で噛まれると、一期一振の体に愉悦が走り、ビクンと体を反らせてしまう。
「可愛いね、ちょっと舐めただけなのに……ビクビクしちゃって」
片方の胸の頂きを指でクリクリと弄られ、もう片方はねっとりと舌を絡ませられる。
一期一振は声を上げぬように耐えようとはしても、それでも彼の昂ぶりは抑えきれないほど疼く。
「……っ、んんっ」
ゼロの体に下半身を擦り付けるように、一期一振は無意識のうちに腰を揺らしていた。
けれど、それに気付いたゼロは胸の頂きへの愛撫をピタリとやめる。