第3章 来栖 龍之介・弐
「ふふ…来栖さんたら、もう我慢出来ないって顔してますね」
「……、」
「百合香先輩っていう素敵な御主人様がいるのに…他の女に欲情しちゃうなんてイケナイおちん○ん」
「っ…」
旦那がいながら俺とセックスしているお前に言われたくないと内心思ったが、そんな事を言えばどんな目に遭わされるか分からない。
彼女の機嫌を損ねないよう必死に奉仕を続ける。
「んっ…、私もそろそろ入れてほしくなってきちゃいました…」
そう言う彼女は立ち上がり、キャビネットの引き出しから取り出したゴムを俺のモノに着けた。
そして互いの性器を擦り合わせてくる。
「来栖さん…私が欲しいですか?」
「……、」
素直に頷けば、腰を前後に揺らしながらこちらを見下ろしてくる彼女。
「…じゃあちゃんとお願いして下さい」
「…え……?」
「"瑠璃子のおマ○コに、俺のはしたない浮気チ○ポを入れさせて下さい"って」
「なっ…」
そんな事言える訳がない。
なんで俺がこの女の言いなりになんかならなきゃいけないんだ…
「ほら早く…言わなきゃ入れさせてあげませんよ?」
「……、」
「その恥ずかしい格好のまま放置されたいんですか?」
「…!」
この女は"あの"泉の知り合いだ。
言う事を聞かなければ本当にやり兼ねない…
俺は仕方なく怖ず怖ずと口を開いた。
「…る、瑠璃子の……に、…俺のはしたない…チン……を…」
「何言ってるのか全然聞こえないんですけど」
「っ…」
「ちゃーんと可愛く動画も撮ってあげますから、もう一度どうぞ?」
「お、おいっ…」
さっきゴムと一緒に持って来たらしいスマホをこちらへ向けてくる彼女。
カメラのレンズが冷酷にも俺の情けない姿を捉えている。
「そ、それだけはやめてくれ…」
「嫌です。言う事聞かないんだったら…本当にこのままホテルの従業員を呼んじゃいますよ?」
「っ…」
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