第3章 来栖 龍之介・弐
(一体どういう事だ…?)
だったら何故コイツは今まで俺の言いなりに…?
俺の心の中を見透かしたように彼女が話を続ける。
「私が夫をセックスで悦ばせたいっていうのは本当です」
「……、」
「でも私の経験が乏しいっていうのも本当」
そう言いながら俺の頬を撫でてくる彼女。
「私の夫ね…とってもMで可愛い人なんです。来栖さんみたいに…」
「…はっ?」
「それで百合香先輩に相談したら…『Mの人間を悦ばせるには、まず自分がMになってその人の気持ちを理解しなきゃいけない』って教えてくれて…」
「……、」
何言ってんだコイツ…
(つーか泉のヤツ、この女に何教えてんだよ!そもそも俺はMじゃねぇ!)
「『ちょうどいい相手がいるから』って、今回快く来栖さんを私に貸してくれたんですよ?」
「………」
もう言い返す気力も無い。
初めから俺は疑うべきだった。
あの泉の知り合いにまともな女なんかいるはずないという事を…
今回アイツが口を出してこなかった事だって不審に思うべきだったのだ。
「だから今日はたっぷり私が来栖さんを虐めてあげます」
「っ…」
「来栖さんが悦んでくれたら…"合格"って事でいいですよね?」
「ちょっ…」
片方の乳首を指で弄られ、もう片方は舌でチロチロと舐められる。
身動き出来ないせいか、いつもより過敏になってしまっている体…
「ふふ…ちょっと舐めただけで、もうこんなに赤くさせちゃって」
「ふぁっ…」
きゅっと乳首を摘ままれ、あられもない声が漏れる。
彼女は一度立ち上がり、俺の足元へ移動した。
「…こっちももう反応してますよ?」
「ぁっ…!」
立ったままの彼女に、足の裏で股間を擦られる。
屈辱的な行為のはずなのに、俺のモノは徐々に勃ち上がり始めていた。
「こんな事されて興奮しちゃうなんて…来栖さんはやっぱりドMですね」
「ちがっ…」
「ほら…いっぱい擦ってあげますから、もっとおチ○ポ勃たせて下さい」
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