第1章 いつも通り
タッタッタッ
後ろから走ってくる足音。
振り返るとそこにはシカマル君。
パチリと目が合った。
目が合った瞬間、シカマル君はピタリと足を止め、聞き取れなかったが何か言っていた。
私もつられて振り返ったまま立ち止まってしまった。
(どっどど、どうしよう。 )
そう思っていたと同時に顔に出ていたのだろう。
シカマル君は、頬を掻きながら
「 お おはよう 」
と、挨拶をしてくれた。
私は初めて声をかけてもらえて嬉しすぎて赤くなった顔を隠す様に下を向きながら、
「 おっ おはよう ござい ます。」
と挨拶を返してみた。